Cabo 2nd actを終えてしまいました。
何てあっという間なんでしょう…。
夕の雨が通り過ぎたように、
今となってはまるで何事もなかったかのようです。

和の心みたいなものは
生まれつき備わっているのでしょうか。
和装や和楽器に触れて、
どことなく心地よかったり、懐かしかったり…
そう感じるのは私だけじゃないと思います。
恥ずかしい話、心得とか
あんまり分かっていないけど、
大切にしていきたい感覚です。

「青散る」はたくさんの疑問を
投げかけている作品だと思います。
演じた私たちが抱くものと
ご覧いただいた方たちが抱くもの、
誰一人のものを取り上げてみても
異なると思います。
答えの出るものでないもの…
何を思って、何を考えて、何を感じて…
そうしていられる時間はたとえわずかでも
心の中を豊かにしてくれる。
そう改めて思わせてくれた作品でもありました。

「かげろうってあんまり長くは生きられないんだ。
知ってる?」
「生きる」とか「死ぬ」という言葉を台詞に…
軽く口にはできない…。
わかっているつもりでいた。
でも、つもりだった、きっと。

ある日偶然に出会った本物のかげろう…
こみ上げるものを抑えられなくなった。
会わせてくれたんだね、きっと。ありがとう。

「青散る」で得たものはほんと大きかった。
この感覚、忘れたくない。

勝見由佳


Close